航空券を予約するときに「LCC」と「フルサービスキャリア(FSC)」という言葉を耳にすることがあります。
この2つはサービス内容や料金体系が大きく異なり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ここでは、両者の違いをわかりやすく比較し、あなたに合った選び方を紹介します。
1. LCC(格安航空会社)とは?
LCCとは「Low Cost Carrier(ローコストキャリア)」の略で、必要最低限のサービスに絞ることで、運賃を安く提供する航空会社のことです。
1970年代にアメリカで始まり、現在では世界中に普及しています。
代表的なLCC:
- 日本:Peach Aviation、ジェットスター・ジャパン、ZIPAIR Tokyoなど
- 海外:AirAsia、Scoot、ジェットスター、Ryanair、easyJet など
2. FSC(フルサービスキャリア)とは?
フルサービスキャリアは、従来型の国際線・長距離路線を中心に展開してきた歴史ある航空会社です。
運賃にはさまざまなサービスが含まれており、移動中の快適さやサポート体制が充実しています。
代表的なレガシーキャリア:
- 日本:JAL(日本航空)、ANA(全日本空輸)
- 海外:Singapore Airlines、Emirates、Lufthansa、United Airline、Air France など
3. LCCとFSCの違いを比較
比較項目 | LCC(格安航空会社) | FSC(フルサービス航空会社) |
---|---|---|
運賃 | 非常に安いが、追加費用が発生しやすい | 基本的に高めだが、サービス込み |
受託手荷物 | 有料(機内持込もサイズ制限あり) | 多くは無料で1個以上預けられる ※0個の場合もあり |
機内サービス | 基本なし(飲食は有料) | 飲み物・食事・毛布など無料提供あり |
座席指定 | 有料オプションが多い | 無料で可能 or 一部有料(格安運賃除く) |
座席の広さ | 狭め(前後の間隔が短い) | 比較的広めで座席によって快適性に差がある |
搭乗までの案内 | セルフチェックインが基本 | カウンター・セルフ両方対応。サポート体制も充実 |
運航空港 | 小さな空港やLCC専用サテライトターミナル、バス移動が多い | 主要空港や便利なターミナルを利用 |
欠航・遅延時の対応 | 対応が限定的(返金のみ、代替便なしも多い) | 代替便や宿泊提供など手厚い対応がある場合も |
マイレージ | 無し or 限定的 | マイルが貯まりやすく、提携ネットワークも多い |
長距離路線 | 限定的(短距離・中距離が中心) | 長距離国際線が豊富 |
4. どちらを選ぶべき?タイプ別おすすめ

LCCが向いている人:
遅延・欠航時の保証がないことはかまわない
とにかく安く行きたい
荷物が少ない(機内持込のみで済む)
サービスは最小限でも気にしない
空港での案内が少ないので、迷わないよう早めに到着できる
短距離フライトや週末旅行がメイン
FSCが向いている人:
マイルを貯めたい、上級会員を目指したい
快適な空の旅を重視する
長距離フライトや乗継ぎがある
トラブル時の対応が心配なので、空港で対応してほしい

5. 注意点:安さだけで選ばず「トータルコスト」をチェック
LCCは一見すると非常に安いですが、以下のような追加費用に注意しましょう。
- 受託手荷物料金
- 座席指定料金
- 支払い手数料
- 空港使用料
- 遅延や欠航時の補償がない
予約時には「すべて込みでいくらになるか」を必ず確認することが大切です。
まとめ
LCCとFSC、それぞれにメリット・デメリットがあります。
価格だけではなく、自分の旅行スタイル・荷物の量・路線の距離・快適性への優先度などを踏まえて選ぶことが、満足度の高い旅行につながります。

安さ重視ならLCC、快適さや安心感重視ならレFSC。
しっかり比較して、自分にピッタリの航空会社を見つけてください。